w'ANDのつれづれノート

w'AND illustration代表の佐藤祐輔が考える絵のこと、仕事のこと、社会のこと・・・そんなことを日々つづっていきます。

【震災関連】東日本大震災で学んだ知っておくと便利な6つのこと

w'AND illustration代表の佐藤祐輔です。

東日本大震災から間もなく丸2年。
先日も“理不尽さとともに生きる〜東日本大震災から2年目に思うこと〜”という記事を書きました。
被災者の視点から、もう2、3の記事を書いていこうと思います。
今回は地震のときに具体的に役に立った知識や準備について。実際に被災した者の立場から、なにか少しでもお役にたてれば、と思います。

 

私自身が実際に知っていて便利だったことは次の6つです。

  1. 自転車は常に用意すべきである
  2. ノートパソコンはそれ自体が充電器になる
  3. 都市ガスは復旧に時間がかかると心得よ
  4. 肉類は塩をふって干しておくと良い
  5. 断水になっても公園では水が出る可能性がある
  6. 水洗トイレに洗浄剤を使ってはいけない

ただし、これらは仙台市中心部のように「沿岸部のように甚大な被害は受けていないが、日常生活には支障をきたす程度の被害を受けている」地域で有効です。津波被害が出たらこんなことをしている暇はありませんのであしからず。

※たとえば「水は○○リットル用意すべし」とか「家に入るときは靴を履いたままで」といった良く知られていることはここでは除いています。

 

1.自転車は常に用意すべきである

Bicycle RepetitionBicycle Repetition / dailyinvention

大きな地震があった場合に備えて、自転車は確保しておくべきです。

東日本大震災直後、広範囲にわたって停電とガソリン不足が発生しました。この場合、燃料を必要とする移動手段(車、バイクなど)は使えなくなる可能性が非常に高くなります。揺れの影響で線路がゆがみ、電車が不通になることも考えられます。そうなると、移動手段としては自転車が非常に有利になります。

ただし、電動アシスト自転車はだめです。停電してしまった場合、充電ができなくなり、電源ユニットが重しになって負担がかかってしまうからです。

 

2.ノートパソコンはそれ自体が充電器になる

Bryant Park, late Apr 2009 - 21Bryant Park, late Apr 2009 - 21 / Ed Yourdon

もしかしたらこれは盲点かもしれません。

スマートフォンはUSBケーブルがあればノートパソコンからでも充電が可能です。ノートパソコンをスリープモードにしておけば電力消費も抑えられますし、携帯バッテリーに比べて容量も大きいため、スマートフォンの充電には適しています。停電時にノートパソコンがフル充電になっていれば比較的長期間、スマートフォンのバッテリーの心配はなくなります。

地震直後、仙台市内も停電しました。
その期間、有志が商店街のあちこちに自家発電機を設置して携帯機器を充電できるようにしてくれていました。そこには長蛇の列。震災直後はできることも少ないので並んでも良いのですが、あの行列を見てしまうと、自前でできるものは自前でしたい、と思ってしまいます。
仙台市中心部でもっとも早く電力が回復した仙台駅周辺では、コンビニやファーストフード店が店先を解放して電源をとれるようにしてくれていました。が、人が多く極端なたこ足配線になるため、充電には時間がかかります。私も試しましたが、いつもは1時間程度で充電が終わるところ、6時間ほどかかりました。

手回し充電器も要注意です。
安価に手に入る手回し充電器には整流器がついていないため、電流電圧が安定しません。そのため、スマートフォンのように比較的大きな電力を必要とする機器の充電には向きません。手回しで役に立つのはラジオと懐中電灯。
「自分で発電したいが燃料をつかう発電機まではいらない」という場合、自転車にとりつけて発電できる発電機があります。たしかAmazonで売っていました。整流器がついているので、携帯機器の充電にもじゅうぶん使えます。

 

3.都市ガスは復旧に時間がかかると心得よ

ガスコンロのようなガスコンロのような / snoozer05

地震直後、仙台市内は広い範囲にわたって都市ガスが停止しました。
ガス供給施設が被害を受けたのもありますが、一番の原因はガス管の破損です。
都市ガスは復旧まで非常に時間がかかります。私の住んでいた地域でも、復旧まで1ヶ月以上かかりました。
都市ガスのガス管は地中に埋め込まれています。そのため、揺れの影響で破損している可能性があります。ガスの供給そのものは、新潟などから融通してもらうことで継続できていました。しかし、破損した可能性のあるガス管にガスを流してしまうと、爆発等の危険性があります。そのため、地中のガス管の破損状況をひとつひとつ確かめながら、ガス供給を再開するのです。

この作業には数万人規模で人員があてられたと聞いています。市内のあちこちで東京ガスや大阪ガスといった腕章をつけている方をたくさん見ました。当時住んでいた私の部屋にガスの安全確認にきてくれた方は、東京ガスの方でした。

ガスよりも電気の方が早く復旧する可能性が高いため、IHなどの電気で調理できる機器をひとつでももっていると、非常時には役にたつことでしょう。

 

4.肉類は塩をふって干しておくと良い

何日目か(数え忘れた)の干し肉。だいぶ縮まった。何日目か(数え忘れた)の干し肉。だいぶ縮まった。 / monoprixgourmet_bis

停電になったときに気になるのが食糧の保存です。特に肉・魚などの生ものはいたみが非常にはやくなります。

冷凍保存しておいたものは、停電した後もそのまま冷凍庫においておけば比較的長持ちします。冷凍した食材自体が保冷剤の役割を果たすからです。冷凍庫の断熱効果がそれに加わるので、数日は解けることはありません。

ただ、冷蔵庫に置いていた肉類は危険です。市販のハムやベーコンも、封を切ってあればすぐにいたみます。
いたむ原因は水分。水分をなるべく減らすことができれば、長期保存が可能になります。
停電が長期にわたりそうだと判断したら、冷凍していない肉や魚はすぐに軽く塩をふって水だしすることをおすすめします。その際、キッチンペーパーなどで水分をふきとるのがベストですが、地震直後で物資が少ないときはキッチンペーパーも貴重です。そこで、塩をふった肉や魚は網の上に載せておきましょう。
その際、直射日光があたらず風通しの良いところで陰干し状態にするのが理想です。温度が上がりにくく雑菌が繁殖しにくいためです。
このように塩をして干物にしておくと、生ハムかジャーキーのような状態になるので、火を通さなくても肉が食べられるようになります。非常食として便利です。

 

5.断水になっても公園で水が出る可能性がある

Tap WaterTap Water / jcheng

私も知らなかったのですが、断水になった際でも、公園などの公共施設の水道からは水が出る可能性があります。

「断水の際も公共施設には優先的に通水される」ということなのだそうですが、この真偽は分かりません。
私の感じた限りでは「マンションの給水施設は電力を使うため、停電とともに水道が機能しなくなる」というのが正解と思います。そのため、給水所が被害を受けていなければ公園などの水道からは水が出るはずです。

ただし、揺れの影響で水道管の内側に付着したゴミが水道水に混ざっており、濁った水がでてきます。そのまま飲んでも影響がない範囲だとは思いますが、気になる方は濾過した方が良いでしょう。

 

6.水洗トイレに洗浄剤を使ってはいけない

這是胖胖水瓶底這是胖胖水瓶底 / Una_Pan

水洗トイレのタンクには水がたまっています。この水を飲用にするのはおすすめはしませんが、飲用にしなければならない事態も発生するでしょう。
そのとき、ブルーレットなどの洗浄剤を使っていると、タンクの水に洗浄成分が入り込んでいるため、飲用にできなくなってしまいます。
マンションが断水した際、私は水洗トイレのタンクの水が使えないかを試しました。残念ながらそのときは洗浄剤を使っていたため、飲用にできる状態ではありませんでした。

 

以上、私が体験した範囲で「これは便利」と思ったことです。ひとつでもお役に立つことがあれば幸いです。
なお、東京消防庁が地震に対する備えについてまとめたページがあります。こちらもご参考になさってください。

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