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w'ANDのつれづれノート

w'AND illustration代表の佐藤祐輔が考える絵のこと、仕事のこと、社会のこと・・・そんなことを日々つづっていきます。

五感を研ぎ澄ましてビジネスに取り組むべき理由

w'AND illustration代表の佐藤祐輔です。

 

本田宗一郎さんのこんなエピソードを聞いたことがあります。

レース場でマシンの性能チェックをしていたときのこと。本田宗一郎さんは路面に腹這いになって表面を観察し、触って感触を確かめ、路面を伝わってくるマシンの音を聴いたそうです。五感のすべてを使ってレース場とマシンの状態をチェックしていたのです。

技術者としても優秀だった本田宗一郎さんらしいエピソードです。

 

Full Speed Ahead...Full Speed Ahead... / jdanvers

 

技術を磨くには、すべての感覚を総動員する必要がある、と考えています。


和食が良い例でしょう。
和食は味の良さはもちろんですが、見た目の美しさも重視されます。それをいただく部屋の雰囲気、空気、音、そうしたものがすべて一体となって、和食というものが演出されます。本当に素晴らしい和食とは、食事だけでなく、その他の要素も組み合わされて初めて完成するのです。そのためには、味覚だけでなく、視覚、触覚、嗅覚、聴覚、すべての感覚を動員する必要があるのです。

 

私はかつて印刷会社に勤めていました。
そのときのベテラン社員さんのなかに、こんな方がいらっしゃいました。
親指と人差し指で挟むだけで紙の厚さが分かる、ちょっとなめればそれがどの紙なのか分かる、という方です。長年紙を扱ってきたために、それぞれの紙の微妙な違いに精通していった結果でした。

 

私自身は絵描きですから、視覚は鋭い方だと思います。
それに加え、触覚が発達したと思っています。
ペンや絵筆をもって絵を描くため、筆圧の細かな違い、紙の手触り、曲線の動き、そうしたものに対する感覚が発達したのだろうと考えています。
今後は空間や雰囲気に対する感覚をもっと鋭敏にしたいと考えています。

 

Have you met with your Concierge Extraordinaire? 05-22-2012 © Karel Chladek - C2-MTLHave you met with your Concierge Extraordinaire? 05-22-2012 © Karel Chladek - C2-MTL / C2-MTL

 

こうした「感覚」はビジネスの現場でも重要と考えます。

 

巷には様々なビジネス本があふれています。
「成功する接客」だったり「売上げがあがるホームページ作り」だったり「儲かるデザイン」だったり。
もちろん、こうした本は基礎知識として知っておいて損はないでしょう。
しかし、これらの知識はあくまで一般論でしかありません。

実際の現場で接客してみると、本には書いていない事態が多々発生するでしょう。
本に書いてある通りにやっているのになかなか売れない、お客様を怒らせてしまった、クレーム問題にまで発展してしまった・・・
なぜこうした事態になってしまうのでしょうか?
個々のケースには一般論では語りきれない様々な個別の事情があるからです。

それを敏感に察知するのは、知識や理屈ではなく、五感です。

 

本田宗一郎さんがなぜ路面に腹這いになってまで状態をチェックしたのか。
それはレース場によって、その日の天気や温度によって、状態が変わるからです。
その違いを察知できなければ、「この場所、このとき」に最適な状態にマシンをチューニングすることができません。
だからこそ、五感を総動員する必要があるのです。

 

これは接客でお客様に対応する場合でも同じです。
お客様には様々な方がいらっしゃいます。
本に書いてあるような型通りの方ばかりではありません。
それを敏感に見分けるためにも、五感を研ぎすます必要があるのです。

 

みなさんは知識を詰め込みすぎて頭でっかちになっていませんか?
知識も大事ですが、それと同時にもっと、五感も研ぎすませていきましょう。
ビジネスのやり方がきっと変わっていくはずです。

 

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